里山の生命 (5回連載)

開校日 2005.1/12
里山には、いたるところに生命が満ちています。

たんぼ、畑、雑木林、ため池、地面・・・

季節により里山の主役はかわります。

春に見かけた生き物も夏になれば全く見られなくなり、秋には秋の主役があらわれます。

そしてやがて訪れる冬は、自然が与えた最大の試練。

生き物は、生命を次につなげるために様々な適応をしています。


冬越しの姿 -昆虫類-

(1)  卵で冬を越す代表的なものは、バッタ・コオロギの仲間です。

卵は地表から数cmのところに産みつけられます。

そのため乾燥や低温(0℃以下)に遭っても、生き残れるように卵の殻は意外と丈夫です。

種によっては、樹皮や朽ち木のなかに産みつけるものもいます。

カマキリは卵をかためて産み、その周りは寒天状のもので包まれています。(卵のうという)

オビカレハ(ガ)ように隙間の無いようにびっしりとくっつけて産卵するものもいます。

トンボではアカネ属(赤とんぼの仲間)は卵で冬越しをし、春、水田に水が入ると孵化します。


(2) 幼虫 幼虫で冬を越すものにはトンボ(ヤゴ)の仲間がいます。

水路やため池、川の底で泥や砂の中に潜り、たとえ凍りついてもじっと耐えています。

多くの甲虫やカブトムシは、腐葉土や朽ち木の中深くにいます。

蝶ではオオムラサキゴマダラチョウは落ち葉の裏で冬を越します。


(3) 蛹 春、現れる蝶の多くは蛹で冬を越します。(モンシロチョウ、アゲハチョウなど)

蛹をもう一枚繭でおおうものもいます。(イラガ)


(4) 成虫 クワガタの仲間には秋に成虫なり、そのまま朽ち木の中で冬を越すものもいます。

タテハチョウの仲間は、冬でも暖かい日には活動します。(アカタテハ、ルリタテハなど)

変わったところではツチイナゴというイナゴやオツネントンボも越冬態は成虫です。

スズメバチは、新女王バチだけで朽ち木の中で単独で冬を越し、水棲昆虫の多くは、

成虫越冬をします。(ゲンゴロウ、タガメ、タイコウチ、コオイムシなど)

またゴミムシハンミョウなどは数多く集まって、崖の土中などで冬を越します。



私が選んだ「里山の生命」をいくつか紹介します。クリックで拡大します

オビカレハ(卵)
柳の枝にびっしりと
産みつけられた卵

カブトムシ(幼虫)
寒くなると腐葉土の
深い場所で冬を越す

イラガ(蛹)
蛹にはもう一層
殻がある(繭)

コクワガタ(成虫)
朽ち木中で羽化し
そのまま冬を越す

その他については「自然(じねん)塾」をご覧ください。
次回は2/22
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