Rhapsody -2001-


「青い煙りとまっかなもみじ」

                                VOL.21 (2001.11/8)


小学校の裏には、よく遊んでいた「ショウコンシャ」という「社」があった。

ある日の放課後僕は、階段を一人でのぼっていった。あたりには誰もいない。

「やるなら今だっ」用意していたマッチをすって、僕は火をつけた・・・

「うー死むむむむむむ・・・・」

誰でも大人への階段は一人でのぼる。「たばこ」だってそうだ。

だけど、小学生の僕は「たばこ」がなんで出来ているかを知らなかった。

「ショウコンシャ」には松葉がいっぱい落ちていたのをよく知っていた僕は、手ごろなはっぱにくるんで
火をつけて思いっきり吸い込んだのだ・・・

今思えば、相当きつかったのだろう・・・

それから10年以上もたばこには手を出さなかった。今はたばこがなくては生きていけないくらいだが、
いまでも肺まで思いっきり吸ってないような気がする。

当時は「しんせい」や「わかば」をお使いにいって買っていた。
今なら絶対子供には売ってくれないと思う。

むせている僕を見おろし、まっかなもみじが大笑いしていた、そんな秋だった。

                  第21話 青い煙りとまっかなもみじ (了)


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