Rhapsody -2001-


たんなか・野球

                                VOL.20 (2001.11/1)

「たんなか・野球」というのを、子供のときよくやっていた。

何のことかというと「刈り入れの終わった、たんぼで野球をする」それだけのこと、だけど、広場なんてもののない昔は、ばくたちの貴重なグランドだった。

「庭球」のポールで、試合は始まる。それをバット(なければ手ごろな棒)で打つんだが、庭球のためピッチャーは変化球が自在にできる。これがけっこう燃える・・・なかなかうまく打てない。回転をさせてカーブ、スライダー、フォークなどなど。

遠くに打てないし、デットボールも平気のへいちゃら。

そして、ゲームに飽きると稲わらの上で「トランポリン」や「基地づくり」それを発見されておこられる。見つからなくてもばれてしまう、だって髪の毛や、服のなかにわらくずがついているんだから・・・

「たんぼ」のなかで遊べたのも、いまでは遠い思い出になってしまった。

身近な遊び場が子供の頃にはたくさんあった。(ほんとうはかってに遊んじゃいけないんだろうけど。)

きれい好きの子供達ばっかりで「爪のなかに泥がつまってたり」「あかぎれ」のあるこどもって最近は見たことがない。

農業後継者たちは、これからのたんぼをどんな気持ちで耕作していくのだろう・・・



                   第20話 たんなか・野球 (了)


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