Rhapsody -2001-


パラサイト・デブ         

                             VOL.19 (2001.10/25)

「サナダムシ」といえば、子供のとき思っていたことがある。

毎年あった「ギョウ虫検査」のこと、今でも暗記している検査シートの文面。「朝起きて、すぐ寝床でとる」・・・・簡潔ですばらしい文章だ。

「サナダムシ」は夜、肛門の周りに出てきて卵を産むそうだ。それを粘着のシートにくっつけるという検査だが、小学生のためなかなかうまくいかない。でもシートは1回で張り付けるのだからこれができないと一人前じゃない。

そして、ギョウ虫検査が終わって、みごと(?)「サナダムシ」が発見された人は虫下しチョコレートがもらえるのだ。ぼくはもらったのだろうか?おぼえていない・・・

ただ理科室の「サナダムシ」の標本を見たとき、絶対こんなのがぼくに入ってたら体重が重くなってしまうとおもった。(ほんとうは人間の成長にあわせて少しづつ大きくなるんだろうけど。)デブの人は、何匹もサナダ虫が体に入っているのかな?なんて思っていた。

人間に寄生する虫たちは、当然のことながら激減しているのだそうだ。「サナダ虫を飼っています」っていう人は聞いたことがない。もしいたらぼくは尊敬はするけど、はっきり言って友だちにはなりたくないな・・・

だけど、いったいどんなものをくっているんだろうか?もしかしたら体内にたまったコレステロールだったりして・・・ありうる。真剣に研究したらノーベル賞だ!

広節裂頭条虫(通称サナダムシ)は人体に寄生する生き物の中でも最も大きく、人間の小腸に入ると一日に10センチも成長するという。
そのひも状の体は最終的には10メートル以上にもなるらしい。

人間の小腸で生まれたサナダムシの卵は便と一緒にまず外に出る。
そして湖や川に入り孵化して幼虫になるとケンミジンコに食べられてしまうのだが、
なおも生き続けそのケンミジンコをマスやサケが食べると魚の筋肉へと入り込む。
それを人間が刺身などで食べてしまうと腸の中で成虫になってまた卵を生む

という想像を絶する波乱万丈の人生(?)を送っている。
当然、卵が成虫にまで成長し再び卵を生む確立はかなり低いため、1匹の成虫が一日に
生む卵はおよそ100万個に及ぶといわれている。

                   第19話 パラサイト・デブ (了)


※このコーナーの感想意見はご遠慮下さい。

<<< 戻る


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送