理科室

小学校に入学して、一番楽しいのは理科の時間だった。

あかとんぼの教室


 ゆうやけ こやけの あかとんぼ
 負われてみたのは いつの日か

 やまの はたけの くわのみを
 こかごに摘んだは まぽろしか

 十五で ねえやは よめにゆき
 お里のたよりも たえはてた

 ゆうやけ こやけの あかとんぼ
 とまっているよ さおの先

         作詞/三木 露風

あかとんぼの教室

まずは、頭からしっぽまで真っ赤のナツアカネ


しっぽだけ赤いアキアカネ


マユタテアカネには黒いマユがあります

※マユタテアカネ
には、羽の先が黒いもの
もいます。

リスアカネは羽の先が黒い


おしろいをつけているマイコアカネは、小さなおしゃれなあかとんぼ


最も小さいのは、ヒメアカネ。局地的に分布します


少し大きめのノシメトンボは、羽の先が黒くて体は赤くなりません


ノシメトンボより小さなコノシメトンボは体全体が赤くなります


羽が黄色い赤とんぼ「ミヤマアカネ」は山地にいます

青いとんぼ「ナニワトンボ」もあかとんぼのグループです


あかとんぼ・・・

俳句・詩歌によまれる「あかとんぼ」はどのトンボをさしているのでしょうか。
ひとそれぞれに思い出すいろんな「あかとんぼ」。
里山や平地で見かける「あかとんぼ」をあつめてみました。
 私は○○アカネと呼ばれるものが、一番あかとんぼらしいと思います。
そのほかに、ネキトンボショウジョウトンボハッチョウトンボも赤いトンボです。

ネキトンボ

ショウジョウトンボ

ハッチョウトンボ


「赤とんぼの思ひ出」 三木露風


私の作った童謡「赤とんぼ」はなつかしい心持から書いた。
それは童話の題材として適当であると思ったので赤とんぼを選び、
さうしてそこに伴ふ思ひ出を内容にしたのである。
その私の思ひ出は、実に深いものである。
ふりかへって見て、幼い時の自己をいとほしむといふ気持であった。
まことに真実であり、感情を含めたものであった。
思ふに、だれにとってもなつかしいのは幼い時の思ひ出であり、
また故郷であらう。
幼年の時故郷にいない者は稀である。
幼年と故郷、それは結合している。
であるから、その頃に見たり聞いたりしたことは懐旧の情をそそる
とともに、また故郷が誰の胸にも浮かんでくるのである。
私は多くの思ひ出を持っている。
「赤とんぼ」は作った時の気持ちと幼い時にあったことを童謡に表現
したのであった。

 「赤とんぼ」の中に姐やとあるのは、子守娘のことである。
私の子守娘が、私を背に負ふて広場で遊んでいた。
その時、私が背の上で見たのが赤とんぼである。
 「赤とんぼ」を子供に聞かせる時の私の希望は、言葉に就ての注意である。
さうして各説に就て一々それを説明して聞かせ、全曲の心持もわからせるやうに
することである。それらのことは必要事項で、あとは子供の有する感受性で
感得するといふことにしたいのである。


     (日本童謡全集 昭和12年 日本蓄音器商会より)



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